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砂糖

今回の論文はもはや読んでないんですが、タイトルが面白そうだなと思って、ざっくりとその要旨を記しておこうかなと思います。自分が読むことしか想定してないんで、いつか読み返した時に時間があれば読んでみようかな、と思います。
 
「お腹がすいた」「お腹いっぱい」
いわゆる食欲に関する表現は胃の空っぽ状態に直結していますが、実際の食欲ってそうじゃないですよね。例えばストレスがあった日にはやけ食いをしたり、なんかお腹はいっぱいなので甘いものが止まらなくなったり。
そうですね、こういう我々の行動は脳神経によって支配されているわけです。
もちろん、お腹がいっぱいっていうときに食欲が抑制されるということも当たり前にありますが、要は食に限らず、最終的な判断を下すのはいつだって脳みそ。ということ。


 私はロジカルじゃない。


だから我々の消化器官と神経は密接な関係にあって、消化器官から情報を受け取った神経が脳に情報を与えて、食欲に影響を与えたりするわけです。実際、食欲だけではなく、腸内細菌叢の異常が神経を通じて脳に影響を与えて自閉症様の行動を引き起こすことがマウスを用いた実験で証明されていたりします。
 
欲しい物と 神経は密接な関係
異常な甘さは良くない。OK


「お腹いっぱい」ということに関連する論文としては、先週のNatureに、食物摂取(せっしゅ)による消化器官の機械的刺激が神経に伝わり、食欲がフィードバック的に抑制されるという内容のものが韓国のグループから発表されていました。
A neural circuit mechanism for mechanosensory feedback control of ingestion | Nature
「機械的刺激が摂食をフィードバック制御する神経回路のメカニズム」という題です。


食べ物が消化器官を刺激→神経→食欲抑えられる。


「機械的刺激で食欲抑える」 
やっぱり自分から嫌いになってほしいの?


口や胃における食物摂取による機械的な刺激 (胃の膨満とか)が、迷走神経を介して傍小脳脚核にあるプロジノルフィン陽性の神経細胞 (PB-Pdyn)に信号を送り、食欲を抑制するのだそう。実際にこの神経細胞群を阻害すると、最初の一口さえ与えてしまえば食欲が止まらず食べ過ぎてしまうんだそうです。


プロジルノフィン - あると食欲が抑えられる。
PBーPdyn - 食欲を抑えたり 出したりする信号。


ちなみに全部マウスでの実験結果。


= このご飯あげない実験はもう終わった。 ✨ 



冒頭で述べたとおり本文やデータにしっかり目を通したわけではありませんが、ぱっと見で液体の食事を与えた場合でも水を与えた場合でも同様にPB-Pdynが活性化していました。
これって、要するに「お腹がすいた時でも水を飲めばなんとかなる」っていう僕がたまに行うダイエット法をサポートする結果なんじゃないかなって思います。僕の理解が正しければ。
まあどっちかっていうとそれ自体は自明(当たり前)で、この論文ではそれに関わる神経群や経路を特定したところが肝なんだと思いますけど。

 
 
そして今週のNatureにニューヨークの研究グループから発表されたのは、砂糖中毒について。
これはドキッとしますね。糖質制限中につき甘いものを完全に排除した現在の僕なら大丈夫ですが、いつもならアメリカのオレオ一箱を一日で完食してしまうくらい砂糖中毒者です。
アメリカのオレオは一箱が大きくて、一箱で1500kcal以上あります。
本当に味が豊富なんですよね、最近だとチョコレートマシュマロ味だったり、そして今週にはティラミス味が期間限定商品として売られていました。オレオ全味コンプリートを生業としていた僕からすると食べたくて仕方ないですが、今は糖質制限中なのでひたすらに我慢です。


砂糖中毒
君は砂糖完全に排除。
だから甘いのもらっても食べてくれない。
好き好き言っても リアクションしてくれない。


私も甘いの好き 
君は今は我慢しているけど、優しくしてくれない。。。
又は、私がどんだけ甘えても相手にしてくれない
けど本当は嬉しいの我慢してる。。 (?✨)


じゃあ 私も 甘いの出さなくするか 。。 または
オレオばらまいて 誘惑するか 🦋 
どっちかすればいいのかな。


 
オレオの話をしだすと止まらないので話を戻すと、これが今週のNatureの論文。
The gut–brain axis mediates sugar preference | Nature
タイトルは、「砂糖の嗜好性(味覚や嗅覚を楽しむための食品)は腸-脳経路を介している」というもの。
これだけだと流石に何が言いたいのかはわからないですが、この論文が面白いのは、
「砂糖と人工甘味料の神経への作用、そしてその結果生まれる嗜好(好み)性が明確に違う」
ことが示された点だと思います。


君はオレオが好き。
「砂糖と人工甘味料神経に与える影響が違うから その結果生まれる好みが全然違う。」
 
というのも、「甘いものは別腹」とか「甘いものには目がないの」とかよく言いますが、動物が甘いもの (=砂糖)を好むのって実は味覚は関係ないんじゃないかってことが元々わかっていたっぽいです。つまり、甘さを感じることができない動物でも、砂糖を好んで摂取するっていうこと。


動物が優しいのを好むのは 味覚は関係ないらしい。
つまり 優しいの嫌いな動物でも 優しいの好んで食べる。


 
まずこの論文では、マウスに砂糖水と人工甘味料を溶かした水の二つの選択肢を与え、自由に飲ませます。同じくらいに甘く、またTRPM5という同じ味覚受容体を刺激することがわかっています。つまりマウスからしてみたらどちらも味覚では区別がつかないわけです。


マウスに本当に優しいのと、人工優しさ を溶かした水を与えて自由に飲ませる。
同じ甘さ。
TRPM5 ー 味覚受容体(味覚受け皿)
両方ともこれを刺激する。から 私/君 からしたら区別がつかない。 


そのまま放っておくと、初めは平等にそれぞれの水を飲んでいましたが、二日もすればどうでしょう、なぜかひたすら砂糖水を飲むようになりました、ということです。念のためTRPM5欠損マウスで同じ実験を行っても、マウスは砂糖水をゴクゴクいくわけです。


やっぱり本物の砂糖がみんな好き。


てなわけで、完全に味覚以外の何かが砂糖中毒を引き起こすことが示唆されたので、犯人を突き止めたくなるわけです。


なんでつきとめたいの? 
そんなの分かるの? 
乙女心の謎?
だって会ってた時の君は優しかったよ。
あそれで過去は全部嘘だった実験は嫌!!!


水、砂糖水、および人工甘味料水を与えたマウスの脳を観察すると、砂糖水を与えたマウスでのみ延髄孤束核 (caudal nucleus of the solidary tract; cNST)という領域が活性化していました。これは腸などの全身から迷走神経を伝ってきた情報の受容に大事な領域らしく、腸での出来事が大事な可能性が浮上してきました。ということで、口から飲ませるのではなく、直接砂糖を腸管にカテーテルにぶしゅってしてあげたところ、普通に砂糖水を飲んだ時に匹敵する度合いでcNSTが活性化しました。ちなみにこの実験ではカルシウムインジケーターであるGCaMP6という遺伝的に興奮性神経に発現させたマウスを使用したみたいです。


cNST=私が嬉しくなったり 悲しくなったりする。活性化=嬉しくなる
GCaMP6=Calcium Indicator。遺伝的に興奮してる神経。


でも脳を見てみると、砂糖水の時だけcNSTが活性化している。
これは腸や全身から察した情報で、出来事とか身に起こった事が大事な可能性が出てきました。
だから、直接 (カテーテルで)言葉で言ってあげたら普通に砂糖飲んだ時と同じようにcNSTが出てくる。 
私はGCaMP6を持つマウス。
私は遺伝的に興奮しているらしい。。。?
遺伝的に興奮。。。w どういうこと笑



実際、この砂糖くれくれcNSTでの迷走神経の働きを遮断(完全に止める)してあげると、マウスは砂糖と人工甘味料を同様のレベルで召し上がるようになったようです。なお、砂糖水と水で実験をした時には最初に砂糖を選ぶので、砂糖が嫌いになったわけではないみたいです。つまり「中毒性」みたいなところがやられたわけですね。厳密に言えば中毒性よりも嗜好性 (「選べるなら砂糖食べるよ」)ということなんでしょうけど。


実際、優しくしてしてって私が頼んでも、それを完全に無視してあげると、私は本物も偽物の優しさも同じように食べるようになった。
嘘ついたの?嘘つき嫌い!私正直だよ。 これ嘘かもよ。 正直だよ。本当だよ。これは嘘の嘘だよ。


砂糖水と水で実験した時には、最初に優しい解釈を選ぶので、やっぱり私は優しいのが好きで、何か起こるたびに 私は自分に都合の良いように物事を解釈しているということ。  。。 だって。。 


 
ここまでを聞くと、砂糖と人工甘味料の味が同じなのに嗜好性が違うってことはカロリーの有無ってことかい?となりそうですが、どうもそういうことでもなさそうです。
というのも、上記の実験で、砂糖をメチル-α-グルコピラノシド (methyl-α-glucopyranoside; MDG)という代謝されないアナログ (歌手のそっくりさんだけど歌えない人みたいな感じ)でも砂糖と同じ結果になるからです。つまりカロリーや代謝経路ではない何かがcNSTに繋がる神経を刺激し、砂糖への嗜好性を高めるそうです。


同じ甘さをくれる違う人ではダメなのかってこと?
だって甘さだけが好き要素じゃないよって こないだ書いたよ。
 
さらに論文では、実際に砂糖によって活性化された迷走神経がcNSTの神経細胞を活性化するということをTRAP (targeted recombination in active population)という手法を用いて確認しています。もうぶっちゃけよくわかってないですが、おそらく砂糖で活性化された神経でCreを発現させ、それがレポーターつきの赤色蛍光分子を組み込んだcNSTの神経に作用すると、その信号依存的に神経が赤くなるっていう仕組みだと思います。まあ細かいことはおいといて、砂糖で刺激した場合のみ受容側の神経が真っ赤っかになったので、砂糖依存的な神経伝達を捉えたってことなんでしょう。
 
さらに論文では(あれ、論文を出したのは私?)
ぶっちゃけよくわかってないですが、だって。
じゃあ私も飛ばしとこう。


もうそろそろzoom飲みが始まってしまうので適当に書きますが、腸での砂糖刺激が脳のcNST領域を活性化させることを、上記のGCamP6異所性発現マウスの腸を刺激してリアルタイムで神経の活性化を測定することで明らかにしています。砂糖ではオン、人工甘味料では活性化しない、という素人目にもクリアな結果が面白いです。ちなみに同じ実験から、腸に発現しているグルコーストランスポーターSGLT1がこの神経伝達に必要な働きをしていることもわかったようです。


どして突然zoomの話しするの?
置いてきぼりにする作戦だ! 嫌!嫌い!置いてきぼりアポトーシス!
とりあえず ほんとの優しさだと オン。 偽物の優しさだと喜ばない、という素人にもクリアな結果が面白い。


SGLT1=砂糖と人工甘味料の違いを察する何か。


ここで面白いのは、フルクトースやマンノースなど、グルコース (=砂糖)以外の糖にはほぼ応答しないというデータがあることです。
これってつまり、「クッキーとかは止まらなくなるけどフルーツ(=果糖)はやめられる」っていうのを反映してますよね。甘いものが止まらなくてダイエットが難しい人は、まずは果物に置き換えるところから始めてみるといいかもしれませんね。(あくまでマウスでの実験結果ですが) 


どの甘さが好きなのか。甘さにも種類が色々ということか。
 今気がついたけど、面白いとかって意思表示してるのか。
私のことどう思ってるかの意思表示が欲しいのに。一応私のことか。。


最後には、じゃあマウスの嗜好性って人為的(人工的に)に操作可能なのか?という問いにYESで答えて終了です。つまり、cNST領域においてグルコースで活性化する神経群においてプロエンケファリン(Penk)の発現が高いことを見つけたので、このPenk陽性の神経細胞特異的にとある遺伝子を発現させます。それがhMS3Dqという、クロザピン (clozapine)という薬剤の受容体です。このマウスに二つの水を用意します。チェリー味の水、グレープ味の水。これらは人工甘味料で甘くしたものですが、チェリー味の方が甘く設定しています。この場合、両者の甘さが違うので、同じ人工甘味料でもチェリー味ばっかり飲むようになるわけです。
ここで、グレープ味の方にクロザピンを混ぜてみます。狙いとしては、飲んだクロザピンが直接cNSTの細胞をhMS3Dqを介して活性化させてしまえば、砂糖で腸から活性化させた場合と同じように嗜好性を獲得するんじゃないかってことです。その結果、見事マウスはクロザピンを混ぜた場合のみグレープ味もちゃんと飲むようになりました。嗜好性としては、元は8割くらいチェリー味を飲んでいたのに、5ー6割くらいでグレープ味も飲むようになった感じです。


私の好みは人工的に操作可能なのか?
YESらしい。 私はトレイニングされてるの? 


Penk=cNSTの中で、優しいのが好きな種類。
hMS3Dq、(別名クロザピン)ー薬を受け入れる受容体(受け皿)。


優しいのが好きな私に 遺伝子を発現させた。 (私が何かを発信した。)


それがクロザピン。 (え)


チェリー味の水、グレープ味の水。 どっちも嘘の優しさだけど、チェリーの方が優しくしてみた。そしたら私はチェリーのが好き。
狙いは、飲んだクロザピン(薬を受け入れる受け皿)が直接 cNST(嬉しくなる)


また重要なとこが難しい。。



間接的な優しさも察せるようになりましょう! 
ということかな。


というわけで、もちろん同じ成分であれば甘い方が魅力的だし嗜好性が高まるわけですが、砂糖と人工甘味料では話が違くて、同じ甘さであれば、砂糖と人工甘味料は実は違うんだよってことでした。


自然が一番だよ。 ということか。


なので砂糖を人工甘味料に置き換えても、甘くない食品と比べて人工甘味料への嗜好性が高くならないってことではないと思うので、甘いものはどちらにせよ控えめにしたらいいんじゃないっていう感じで、日本とのzoom飲みに大幅に遅刻している早朝7時。


優しすぎるのは良くないんじゃないかな。 うんでも君はまだどれが本物の優しさって教えてくれてないよ。本物はこれだよって約束みたいに言ってくれてないよ。


君は朝7時で遅刻をしている。


ズーム飲みの報告してくれるの?
今何してるのか教えればいいのか。
Ritter Sportのヘーゼルナッツチョコ食べてるよ。
美味しいよ
甘いの美味しいよ!
ターゲットできっと売ってるよ。
きっとすぐ買いに行けるよ。
ちょっとくらい食べても  君なら大丈夫だ。
本当に大丈夫だ。 今日は雪だし、ご褒美だ。
食べちゃえ 
美味しいよ。


今日私はZoom飲みの予定はないよ。
だけど今朝はLineLiveっていうアプリダウンロードして聴いてみたよ。
遅刻してるけど書いてくれたんだ
キュン
いや、こういう書き方はいけないんだ。
私、今cNSTが活性化された。


じゃあ、前回私が書いた日記で
嫌いなら どっか行きなさいよ!
って言ったけど ツイッターでなんか言ってくれたってことは
嫌いじゃないってことだから
cNSTが少し活性化された。
好きかはまだ分からない。


チョコ食べよ。
一緒に食べよ


甘いものはどちらにせよ控えめにしたらいいんじゃないっていう感じで、日本とのzoom飲みに大幅に遅刻している早朝7時。


君はベタベタすることが好きではない。
甘い関係よりもスパイシーが好き。
甘いのが本物だよって約束してくれたらもっともっとスパイシーになれるよ。


じゃあ 甘いの見せびらかすだけにしとく。


チョコ食べてるよ。君は想像しときなさい
めっちゃ美味しー!